ボリードのラインナップ

ボリードのラインナップ 『タイニーボリード』

小さくても驚きの精密さ

エルメスのボリードラインナップの中でも史上最も小さいサイズの『タイニーボリード』が2011年に発表されました。

『ボリード15』(幅15×高さ17×奥行き7cm)はボリードのシリーズでも一番小さいのですが、この『タイニーボリード』(幅15×高さ10×奥行き5.5cm)は名前の通りさらに小さいサイズになっています。
ショルダーストラップ約77cmが付いているので手首に巻いてブレスレットのように使ってみたり、ウエストポーチとしてベルトに交差させて使ったり、バッグに付けたりと、小さいので楽しみ方やアレンジメントは無限大にあります。

今までのエルメスの正統派バッグと異なり、一味違うアクセサリー感覚で楽しめる逸品です。タイニーと呼ばれるだけあり、人気の『ボリード31』(幅31×高さ23×奥行き12cm)と比べるとサイズは約半分ですが、驚くべきはその精密さです。エルメスの職人が大きさにこだわらず細部にわたって忠実に表現しているところには脱帽です。

入手困難?

さまざまなカラーバリエーションがあるので今では入手困難と言われている色もあります。この数年でヨーロッパはユーロ安になり、エルメス製品は世界的にも品薄と言われています。新品を購入するのも難しい場合があります。その中で『タイニーボリード』はプロのバイヤーでさえ購入するのが難しいと言われているアイテムです。

実はエルメスには「タイニーシリーズ」がありタイニーケリーやタイニーバーキンが既に存在しています。それに続いて発表されたのがタイニーボリードなのです。

ボリードのラインナップ『ボリード1923』

1923年当時のボリード

『ボリード』は1920年に『ブガッティ』という名前で発表されました。それはフランスの高級車『ブガッティ』から由来されています。
実はブガッティ社がエルメスに依頼して作らせていたのですが、1923年にバッグの名称を『ボリード』(レーシングカー)に変更し発表しました。

ボリードは世界で初めてファスナーが付けられたことでも有名ですが、ファスナーの由来も自動車の幌(ほろ)を留めるために使われていたファスナーからヒントを得たと言われています。いずれにしても車にちなんだバッグであることは間違いありません。
それは今の最新のエルメス公式サイトでも「近未来の乗り物のような姿。《ボリード》は、自動車に載せるために生まれたバッグなのです。」と言っています。

ボリード31との違い

この『ボリード1923』は31のワンサイズで幅31cm×高さ25cm×奥行き12cmと普通のボリードと同じ大きさです。
では何が違うのかと言うと、ショルダーストラップなどの附属がなく、外ポケット付き、ハンドルは実は普通のボリードと比べると少し短いのです。1923年のリバイバル版なので、ボリードシリーズとは少し違うところがあります。ハンドルが短いので冬など衣類が厚めになる時は腕に掛けにくい長さで、ハンドルで持つタイプになります。
フォルムなども今のシリーズとは若干違うので(ハンドルが短い分、横幅が広いように見える)興味のある方は直接ショップに出向かれるといいでしょう。

ボリードのラインナップ『ボリードリラックス』

革が柔らかく非常に軽いボリード

『ボリードリラックス』は、くたっとした質感で柔らかく、ボリードの中でも抜群の軽さです。普通の『ボリード』は外も中も全て革で作られているので重さがあります。
しかしこのリラックスは中がファブリックで作られているので非常に軽いのです。そのため大き目でも大きさを感じさせないところが、使いやすいと定評があります。

一見すると普通の『ボリード』のように見えますが、ボリードのラインナップではありながら違うタイプのバッグとして考えたほうがいいかもしれません。

ボリードとは革素材と色展開も違う

たとえば『ボリード31』は大きさや持ちやすさという点では誰もが支持するタイプです。ただし『ボリード35』(以前は37と呼んでいました)になるとリラックスのほうがファスナーを大きく開けることが可能で(革が柔らかいため)物が詰めやすいという利点があります。普通の『ボリード』だと革が硬いので大きく開くとまではいきません。

また、柔らかいという点ではストラップが附属していないという点も違います。おそらく物を詰めた状態でストラップを使うと全体的に形が崩れてしまうからなのでしょう。『ボリード』と『ボリードリラックス』とでは革素材と色展開が全く異なります。
リラックスはヴォーシキムという柔らかい素材が使われています。内側はファブリック素材でポケットが2つ付いています。もちろん鋲が付いていますので自立しますが、裾はゆったりしたたるみができます。このリラックスの持つフォルムは、そんなくたっとした感じが愛されています。


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