バッグのお手入れ方法

バッグのお手入れ方法‐クリーニング

自宅で可能なメンテナンス

エルメスを手に入れたら、革製品である限りやはりメンテナンスしていく必要があります。
ただしプロに任せるケアでなく、ご自宅で自分ができるケアはたくさんあります。長持ちさせて大事に使いたい場合にはぜひ、お手入れを忘れないようにしたいものです。

まず汚れを落とすには部分的な汚れと全体的な汚れの2つを落とす必要があります。実は部分的な汚れと全体的な汚れは、違うもので落とします。部分的クリーニングであれば「ソフトガミ」と呼ばれる固形の消しゴムのようなクリーナーを使います。これなら表面に付着している汚れを軽く擦り落とせます。

全体的な汚れは「レザーソープ」を「ポリッシングクロス」に吹き付け(ピンポン玉大ほど)、馴染ませます。そしてエルメスのバーキンなどのバッグを満遍なく拭いていきます。毎回行う必要はなく、汚れが目立ってきた場合のみでかまいません。

防水ケアも忘れずに

またレザー用品は防水も大切です。レザー用防水スプレーを30cm程度離して水平に吹き付けます。そのまま10分程度置き、乾いたことが確認できたら、「ポリッシングクロス」で乾拭きして仕上げます。金具には付けないように注意しましょう。もし、金具に付いた場合はすぐ拭き取るようにします。

汚れを落とすときに力を入れてお手入れされる方がいらっしゃいますが、それはやめましょう。力を入れてお手入れすると素材を壊す恐れがあります。やさしく丁寧に行うことが大切です。

バッグのお手入れ方法‐擦れてできたキズなどのメンテナンス

専門店にお任せする場合

バッグを使用していくとバッグの角や下、手元が当たる部分などが擦れたり、細かいキズができたりします。保革・栄養・つや出し・防水効果があるレザー専用のクリームを使ってお手入れします。

ここで注意点がいくつかありますが、実は革の色によってはご自分でお手入れされないほうがいい場合があります。もちろん本格的修理は本店や専門店にお任せするのは当たり前でしょうが、色味の調整によっては素人では難しい場合があります。白のパンプスや淡いベージュのパンプスを汚れ落としのためにお手入れしても、逆に汚れがひどくなったという例を思い出しませんか?

擦れてできたところは濃い色であればご自分でも可能でしょうが、淡い色やベージュ、グレー系などはできれば専門店でメンテナンスしてもらうほうが無難です。

普段のケアも大切

たくさんの補色剤が販売されていますが、エルメスのカラーを100%再現するのは難しい場合があります。
プロなら部分ケアから全体ケアまで行ってくれます。キズの補正や汚れ、色の補正など素人ではできない部分までケアしてくれるので、長い目で見た場合、お得になることが多いでしょう。それ以外は普段のご自分のケアで十分です。つや出しや栄養クリームを使用したら、最後は必ず「ポリッシングクロス」で乾拭きして仕上げます。
その後、ムートン製のレザーグローブなどでさらに仕上げをしてあげれば完璧です。この仕上げは長持ちさせるためのデイリーケアとしても有効です。

バッグのお手入れ方法‐シチュエーション別のお手入れ

トラブルの対処法

一般的なお手入れをご紹介しましたが、それ以外にも色々なトラブルがあります。たとえば水で濡れてしまった場合などです。ベージュやブラウン系で革が柔らかいと、シミや変形が気になります。

雨などで濡れてしまったら、乾いた布で軽くたたき、水分を拭き取ります。そのとき、ごしごしと拭き取るのはNGです。キズになる場合もあります。あくまでたたくようにして水分を取るようにしましょう。

次に形を整えて風通しの良い場所に置いて陰干しします。直射日光は当然NGですが、かなり濡れて中まで湿ってしまった場合は中側に、白地の吸水性の良い紙を入れて水分を取るようにしましょう。新聞などの紙だと場合によってはインクが染みたり、新聞のインクの油が素材に良くない場合もあります。
また、早く乾かしたいからといってドライヤーで乾かさないようにします。革なので場合によっては変形することもあります。一度変形すると素人では戻すことはできません。

心配ならプロにお任せ

ボールペンなどの汚れが付いた場合は、専用クリーナーで落とすようにします。同じ革製品として靴用の透明なクリーナーでもいいでしょう。ただし目立つところをクリーニングするなら、バックの底などで一度確認して、革に影響がないかどうかを見極めてから行うようにしましょう。

しわなどが付いてしまった場合は、軽めであればハンガーなどにかけて整形して吊るしておけばだいたいは取れます。究極の方法ですが、革はビニールなどと違うのでアイロンをかけるという方法もあります。当て布をして、ごく低い温度で短時間かけます。
ただし素人にはあまりおすすめできません。心配ならプロの革製品洗浄修復の専門店に依頼したほうが無難です。


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